ライフラインとしての誇りと自覚を持つ

 企業とは、本業を通して社会のために奉仕し、幸せな世の中を追求するものでなければなりません。また、社員の生活を守り、仕事にやりがいや生きがいを感じられる存在でなければならないのです。
私たちの”本業”は「食」。この「食業」の使命は、世の中の人々に食を通して幸せと健康を提供することです。水道や電気が生活に必要不可欠なように、「食のライフライン」であることに、私たちは誇りと自覚を持っています。だからこそ、常に質の高い商品とサービスを提供し、世の中の人々に愛される企業になることを経営理念としています。

「食のインフラ」を目指す

 平成21年6月、私たちは「株ヒライホールディングス」を設立し組織変更を実施しました。これは、各部門の活性化を図ると同時に、優秀な若い人材に、経営に参画するチャンスを広くあまたに与えることも目的としています。
今は、実力ある女性たちが活躍する時代。結婚していても男女関係なく、帰宅後の家事を分担するという家庭も増えています。食のアウトソーシングがより一般的となる中で、私たち中食産業が目指す姿はどうあるべきか。
私は、社会を支える基盤である「食のインフラ」となることだと考えています。
企業の発展という私的な欲求を満たすことだけが目的なら、事業拡大と社会貢献は果たせません。「食のインフラ」という存在になれば、人々の求める食を提供する仕事を”やらざるを得なくなる”。そうやって自らを追い込み抱えるものを大きくすれば、大変ですがやりがいも生まれます。そんな風に感じることができる人材を育て、積極的な事業展開を行っていきたいと考えています。

”家事のアウトソーシング”で
中食産業の市場に挑む



 近年、社会の状況は大きく変わり、家庭で調理する人が少なくなってきています。しかし人間が生きていく上での生活、つまり食事をして睡眠をとらなければいけないことは、変わることがありません。
 ”家庭での調理”をアウトソーシングする時代がやってきたのです。
 今の外食産業のシェアは、現在32兆円。
その中で、中食産業は6兆5千億円といわれています。
ヒライはまだその1割も達していません。
市場は限りなく追い風で、まだまだ拡大していきます。私たちは、長年にわたり蓄積してきた経験とノウハウをもって、現在は熊本、福岡、大分、佐賀の各県に店舗を広げています。

 一方で、私たちの”出来立ての料理を常にお客様に提供する”仕事は、一年365日気が抜けない大変な仕事で、毎日が真剣勝負です。お客様の食を預かる仕事は、責任重大ですが、頑張れば頑張るほど売上げにつながる、やりがいのある仕事です。
仕事が好きで、積極的な考えを持ち、健康的であれば、チャンスはおのずとやってくるでしょう。私も苦しみながら日々、仕事を楽しんでますよ(笑)。



企業としてできること、
いいと思うことを実行することが大切

 熊本のまちづくりについては交通体系の基盤整備や熊本城の完全復元による歴史・文化の再興などに問題意識を持っています。私自身は現在の熊本というまちが好きですし、満足もしています。私の考える企業ができる最大の地域貢献は充実した経営を続けることと、その結果としての納税義務をきちんと果たすことだと思います。
 「食」は「人に良い」と書きます。ですから私達は、「食」を提供する産業に属する企業として文字通り、お腹を量的に満足させるだけでなく、身体を成長させ、健康を維持するという役目があるわけです。だから、身体に良い食品をつくりたい。鮮度がよく、おいしく、もちろん健康にもよく安全であるというのが望ましいわけです。有機栽培のお米や野菜を食材として取り入れているのも、一つの取り組みです。有機も肥料までこだわったものを探しています。そして、変えられる食材から変えていく。つまり、お客様の満足のために出来ることを一つずつ実際にやっていくことが大切だと思います。例えば、規格の弁当以外に量り売りで好きなものを好きなだけ選ぶというヒライ独自の販売方法がここから生まれました。これなどは結果的に全国に波及しましたが、「熊本発」のお客様のニーズに応えるやり方の一例として密かに誇りにしているところです。又、リサイクルのシステムを私達の業態に取り入れようと現在、「ボディショップ」の例などを研究しています。
 この様に企業経営の課題は山ほどありますが、これらを一つ一つ着実に解決し、この激しい競争の時代にお客様に選ばれて生き残ることが地域のお客様のお役に立つことになるのではないでしょうか。私達は最高の「食」にこだわり、これを適正な価格でお客様に提供出来るように考え、実行していきたいと思います。

(熊本日日新聞 平成11年 2月28日掲載分より転載)



企業の役割は、本業を通して
社会の幸福に奉仕すること

 企業の社会貢献の基本は、本業を通して社会の福祉と発展に奉仕し、社員の生活を守ることだと思います。健全経営を忘れて株や土地で利益を得ようとすると悲惨な結果を招くことを、バブルの時代を経て、日本社会は教訓として学びました。ですから私たちにおいても、本業を全うすることが、社会の中でお役に立ち続けるための唯一の道だと思います。
 当社の場合は、あくまで食に関するもので、社会のニーズにおこたえしていきたいと思っています。例えば、これからの高齢社会には、買い物が不自由なお年寄り向けの食事の宅配や、高齢者あるいは病気の方向けのメニューの開発といったことが必要になるのではないでしょうか。

 容器のリサイクルや資源の節約というのも大きな課題です。生産工程から店頭まで、できることから徐々に始めています。また、有機野菜や有機米の導入にも取り組んでいます。おいしくて安全な食材を積極的に取り入れることで、農家の方々の努力に対しエールを送る。そして良質な農産物の開発がさらに進めば、私たちもそれを使う。お互いに叱咤激励を重ねながら食材の質を高めていき、お客様に満足していただけるものを提案していきたいと思います。
 企業は常に、ローコストでより品質の高い商品の提供に努力すべきです。お客様の満足のためにも、企業として競争力を付ける上でも基本中の基本です。しかし、これとは別に、環境に配慮するといったことは、企業が当然やっていくべきことだと思います。何といっても、私たちは熊本の風土の中で生かしていただいているのですから、企業市民として当たり前という意識を持って取り組みだいですね。

(熊本日日新聞 平成11年 6月27日掲載分より転載)



安全で健康な商品をより安く
環境問題にも、できることからチャレンジ。

 「社会貢献とは本来本業を通じて行うもの」という信念のもと、(株)ヒライでは「健康で安全でおいしいものをより安く」提供するために、徹底した生産努力と環境に十分配慮した企業活動に取り組んでいる。
 そのひとつが、年間5000tを消費する米をはじめ野菜などの食材を、積極的に有機栽培使用へと切り替え始めたこと。食材へのこだわりはもちろん、食べ物を育む環境にも配慮した選択だ。特に一定した品質の確保が難しい野菜については「常に情報を集め、自ら生産現場に足を運んで確かめる」という地道な努力を続けている。また、「新鮮なものを新鮮なうちに」という考え方から、コンビニエンスストアのような従来のセントラルキッチンによる集中加工方式をやめ、店内調理重視型に転換。製造から販売までのスピードアップと、店頭でのサービスに工夫を凝らしている。さらに「よい品をより安く提供するため」のコストダウンも徹底しており、「社内コストを下げるため、社員全員の生産性を上げることに最善を尽くしている」と、平井社長は語る。
 環境問題への取り組みについては、商品の生産から店舗の設計まで常に見直しを進めている。例えば、従来釜ゆでにしていた麺類を、水やガスの省エネを目的にスチームに転換したり、容器類をリサイクルできるものに切り替えていく試みも着々と進んでいる。また、将来的には太陽熱や風力のエネルギー利用を考えた工場や店舗の研究もしていく考えで、生産業者として世界基準であるISOの取得も目指している。
 出来たてのお弁当と多彩な総菜が並ぶ店内。「大量の商品を扱っていても、一食、一食を大切にする心は忘れません」と語る大津室店の山下英一店長の言葉に、ヒライの良心と誇りが感じられる。

(熊本日日新聞 平成11年10月22日掲載分より転載)



modoru

Copyright (C) 2000 HIRAI CO.,INC. All rights reserved.
当サイト内のコンテンツ(記事・写真)の無断転用を禁じます。